シルバー中盤戦。今度はフライフィッシャー・モードである。
東北・山形県のほぼ中央、朝日岳を水源とする寒河江川。そのダム上流の二ツ掛橋から根子川橋までのおよそ10kmが、日本が誇る先進のC&R区間だ。
C&Rとはキャッチ&リリースのことで、寒河江川は数年前から渓魚の保護とフライ・フィッシングの共存に取り組んでいて、地場の活性化としても効果を上げてきた。
中でもこの寒河江川、特に野生化したニジマスが棲息し全国の釣り人たち垂涎のポイントになった。
60cmを超えるスーパーレインボーの強引を味わえる川は、本州ではそうそうない。魚は釣り人たちに抜かれずリリースされるとは言え、かなりスレている。それは承知の上であるけれど、やはり魅了してやまない。
連休で釣り人銀座と化すのは目に見えているので、勝負は午前中と読んだ。
2キャストで出た!レインボー!ヒャッホー。
6時。もうすっかり明るくなった。朝もやの光の中で、鏡面のように静まり返っていた大場所。
鏡の中にゆったり流れた14番のピーパラ(ピーコックパラシュート・フライ)がふっと消えた。おっとりと出たきたのは、尺ぐらいのレインボー。ワイルドでこのサイズになると、かなり引く。
所々、丁寧に釣り上がって行く。
大井沢川出合いの上。ここが今回のクライマックスの舞台となった。
フライはこのあたりから隠し剣 鬼の爪(藤沢周平)ばりの伝家の宝刀、『イワイ・イワナ』を投入。
コレ、自分で巻けないので買うのだけど、やっぱり高く、なくすともったいないのであまり使わない。
で、あろうことか がっぽりとフライが消えた。
一瞬の間に走られた。大きい。
持っていたラインが、あっという間に出て行った。なんて力だろう、心臓がバクバクする。体に悪いような気がした。
風景がまくれあがる。
ついに出ました。45オーバーのレインボー!
ヒレ、ピーーーン!
萱野吊り橋。ニジマスの生息限度は川の勾配で7%と言われているので、もうこのあたりからはイワナがメインになっていく。
日も高くなり、釣り人で川も銀座状態になった。恍惚と虚脱、相入り交じる感覚を引きずりながら、川から上がった。
明日世界が滅びるとしても、今日ボクは竿を出す。
シルバーウィーク中盤戦、了。
・・・なんか今回の連休、アクティブじゃね?
コメント
良いニジを釣りましたね!
私は北陸の渓に行ったんですが、やはり人が大分入っていて、
反応がいまいち。サイズもいまいちでした…
どうもです!やりましたよ〜!
6番のティペットでしたので、ヒリヒリしたやり取り、最高でした。
北陸のほうに行かれていたんですね。もうどこに行っても銀座状態でしたよねぇ。。。
自分は抜かれてないC&Rに絞って、荒雄川か寒河江川に決めました。荒雄川のほうがさらに良かったみたいです。