今日は雨模様。良いグレードのコックネック(ニワトリの首回りです)のハックルが手に入ったので、ゆったりと家でフライを巻いている。
9月末を以て渓流釣りは禁漁となり、その日をフライフィッシャーたちは大晦日と呼ぶ。長い冬の始まりだ。
年が明けて3月、山々の雪融けと同時に解禁の声が聞こえるようになるまで、秋の夜長はじっくりとフライを巻き始めるのだ。
フライは美しい渓魚を射る弾のようなものだと思う。
一つずつ手作りで弾を作る行程の中に、猟に対する心構えと期待が込められていく。
獣毛のエルク(ヘラジカ)から、定番中の定番、『エルクヘア・カディス』を作る。魚の生体反応を探るフライとして、何はさておき一投目に使う機会の多いフライなので、何十発も弾を造っておく必要がある。エルクは安価だし、簡単に巻ける。
缶ビール片手にフライを巻いて、結局、一歩も外に出ない休日だった。これがいいんだよねえ。オッサンですから。
今夜は、鍋にしよう。
コメント