来年まで放っておこうと思っていた焦げパン。
ふと秋の季節に乗りたくなり、気が変わらないうちに一念発起して車検を通そうと心に決め、さっそく柴又にフクベエ先生*がピックアップに来てくれることになった。
(*服部CCO。)ボクは車検はいつもの恩返しの気持ちを込めて、お店にお願いしている。特に制動装置と尾灯など安全走行にかかわる整備などについては、自分で調整していても見落としがあるものだから、この機会にプロが第三者の目で見て再度点検調整してもらうことが大切だと思う。
そもそも車検で要求してくる1万カンデラの光量なんて、このバイクには必要ない。
だからその他は現行の制度に合わせてやるだけのことだ。このバイクが安全走行の基準を満たしていないとは、ちょっこしたりとも思っていない。
車検が切れているので待ち合わせの大通りまでは押して歩く。22時を回ったとはいえ、少し押しただけで汗がどっと吹き出る蒸し暑さだ。
自販機で水を買って飲んだ。到着を待つ間、静寂に包まれた柴又の路上でしばらく焦げパンを眺めた。
夏が終わろうとしているのに気がついた。焦げパンと一緒にいなかった夏が、闌けていく。
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