今年、平成27年の大晦日です。
恒例の本年振り返り。
焦げパンは今年、至る処に不具合が出てきて、ついにはヘッドまで開けたほど。
リフレッシュ元年となりました。おかげさまで現在は絶好調です。
珍しく子どもといた時間が多かったような気がします。(当然かw)
フライフィッシングも比例して行けなくなった年でもありました。と言っても通算5回東北山奥釣行。
シンプルに、できる限りシンプルに暮らそう。
魚釣る浅い玉砂利の流れに、ソローは永遠を見たのだから。
今夏の北海道は数年来の大物爆釣。
この初夏の日差しと、ざわざわと耳に聴こえる、北海道の大渓流の瀬音。そして静寂の水面を割る大物のライズ。それは自分が生きている中でたった一度のできごと。
ここでしか味わえない破壊力抜群の大物を水に戻すたびに、まもなく北海道に別れを告げなくてはいけないと、しんみり思うのであった。
独りで東側方面には数回走った。
我らは、旧車の吹き溜まり。場末の止まり木。特にそれ以外にない。ビンテージに乗っているからと言って、偉くもないしカッコよくもない。警戒区域内で打ち捨てられ、何も発しないクライスラーを見て思うのであった。全ては主観なのだ、と。
ということで、年末恒例、今年の一冊。
1位。「その女アレックス」
「週刊文春2014年ミステリーベスト10」1位。
「ミステリーが読みたい!」「文庫翻訳ミステリー」でも1位、の3冠という凄いベストセラー。孤独な女性の壮絶な秘密が明かされるや、物語は大逆転を繰り返し、慟哭と驚愕へと突進していく。
2位。「骨風」
この本はよかった。鉄のゲージツ家、篠原勝之さんの生と死をタフに見つめる文章は繊細で、しかし鉄のゲージツ家らしく、各回の終盤はズシンと鉄のように重たく心に響く。オススメの一冊。火花の100倍はいい。
泉鏡花文学賞受賞もムベなるかな。
3位。「土漠の花」
『土漠では夜明けを待つ勇気のある者だけが、明日を迎えることができる』
アフリカの大地の中で、死の淵に立たされた自衛隊員が想い忍んだ望郷、救出した物語の鍵となるアフリカ人女性に、日本の象徴である富士山の写真を見せる。生きて帰還したら、一緒に見に行こうと彼女に囁きかける。
プライベートライアンとブラックホークダウンを足して2で割ったような戦闘アクションもの。
「三月は深き紅の淵を」
新刊でもなんでもないけど、恩田陸モノを久々に好んで読んだ年だった。
鮫島巧一は趣味が読書という理由で、会社の会長の別宅に2泊3日の招待を受けた。
彼を待ち受けていた好事家たちから聞かされたのは、その屋敷内にあるはずだが、10年以上探しても見つからない稀覯本(きこうぼん)、「三月は深き紅の淵を」の話。
たった一人にたった一晩だけ貸すことが許された本をめぐる珠玉のミステリー。
今年もあと僅か。年越し蕎麦打ってます!
お世話になりましたみなさま、ありがとうございました。
来年も安全運転、旧車万歳!
皆様のご健勝とご発展を祈念して今年結びの言葉とさせて頂きます。
新しい年がよい年となりますように。
そして、また素晴らしい出会いがありますように。
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